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西辻豊氏（にしつじ・ゆたか＝元東洋ラジエーター〈現ティラド〉専務）１８日、膵臓（すいぞう）がんのため死去、７５歳。葬儀・告別式は近親者で済ませた。喪主は妻、万喜子（まきこ）さん。   　年末商戦の目玉商品となっている液晶テレビ。家電量販店の売り場ではいくつも並んだ大画面映像が人目をひき付ける。大型化による迫力映像への驚きが消費者の購買意欲を刺激して、市場が拡大してきた。ただ、最近は32型に人気が集中する一方、40型以上の売れ行きが伸び悩んでいる。液晶パネルメーカーがテレビメーカーに販売するパネルの価格も、32型が独歩高の様相を呈している。　32型パネルの大口需要家向け価格は現在、中心値が１枚332ドル。11月より２ドル上昇し、2006年12月以来の水準を回復した。４月以降、上昇基調が続いている。一方、42型は547ドルと前月比横ばい。10月に２ドル高くなったが、その後は上昇が続かない。　パネルメーカーの間では「32型の需要が強まっているのに対し、42型以上は動きが鈍い」（韓国のメーカー）といった声が聞かれる。シャープは従来42型以上のパネルを生産していた三重県亀山第２工場でも32型の生産を始めた。自社製品向けだけでなく、他のテレビメーカーへの外販も拡大している。　量販店の担当者は「住宅事情を考慮して、40型以上は置きづらいと判断する消費者が目立っている」（ヨドバシカメラ）と話す。世界的にも「北米市場のみ46型が人気だが、新興地域なども含めて売れ筋サイズは来年以降も32型」（調査会社のディスプレイサーチ）といった見方が有力だ。　新興地域の需要は特に低価格志向が強く、コスト競争力のある台湾パネルメーカーの優位性が強まりそうだ。一方、大型のガラス基板から40型や50型以上のパネル生産を想定した大規模な設備投資に動いたシャープや韓国サムスン電子などの大手にとっては「誤算」ともなりそうだ。40型以上のパネル生産に適した大型ガラス基板から32型パネルを生産すると、効率が落ちコスト増となる。テレビの低価格化はさらに続くとみられ、大手各社は今後、事業採算やコスト競争力を維持する上で生産計画の修正なども迫られそうだ。「政治家たるもの日々、研さんし、勉強するのは当然だ」。最近の自民党をみると、小渕恵三元首相が生前に漏らした言葉を思い出す。党本部や議員会館の案内をみれば、勉強会と名のつく会合のない日はないほどである。　テーマももりだくさんだ。時節を反映して、少子化対策の勉強会は多い。伝統的な外交問題、経済政策を名目とする会合も健在だ。ここ数年はＩＴ関連、情報通信も目立つ。　政治家、とりわけ国会議員は忙しい。なかなか民間企業の社員のように、時間をとって勉強する暇はない。週末と週初は地元の選挙区で有権者との会合をこなし、東京へ来れば朝から政調の部会、役所の説明。派閥の会合にも顔を出さなければいけない。国会の本会議、委員会も待っている。特に幹部ともなれば、話題のベストセラーを読む暇さえない。　となると、勉強するのに手っ取り早いのは「勉強会」形式だ。かつて勉強会といえば、官僚を呼んで政策課題をめぐって意見交換するのが主流だった。14年前、首相就任が確実になった宮沢喜一氏は派閥事務所に外務省の事務次官や関係局長を呼び、日米関係の「勉強」に励んだ。単独政権時代、官僚と勉強するのは自民党の日常風景だった。　だが官僚とは「与党」と一緒になって行政を遂行する存在だ。1993年、野党になった自民党へ「ご説明」に来る官僚は局長から審議官、課長から課長補佐へとランクが下がった。官僚と自民党は一体ではないという当たり前の事実に気付き、政権に復帰して以降、自民党の「勉強」のあり方は変わった。「官僚を家庭教師に、自民党の議員は勉強してきた。いまは自分たちでどう道を切り開くのかを模索している」。当時、自民党政調会長を務めた加藤紘一氏の言である。　ここ数年の勉強会の定番は、話題の人物に講師として出席してもらって「ご意見拝聴」に及ぶことだ。作家やＩＴ企業の経営者が、自らの体験をもとに、政治のリーダーシップ論で一席ぶつ。聞き入る国会議員はうなづいてメモをとる。勉強会も小泉純一郎首相が言う「官から民へ」である。　「イメージ」や「スタイル」にも気を配る。昔ながらの料理屋は避けて、昼間は党本部や議員会館が主流で、夜は洋風居酒屋やカジュアルレストランを選ぶ。若手議員のホームページをのぞいてみれば、日々どんな場所で何を食べ、どんなメンバーで集まったかが、デジタルカメラで撮影した写真つきで日記で紹介される。勉強会の目的を聞けば、返ってくる答えは「純粋な政策勉強。政局とは関係ない。思惑なんかない」「派閥の中だけで人脈は広がらない。当選同期の若手同士で交流を深めたい」。大学生のサークル活動か、若手ビジネスマンの異業種交流会と同じ雰囲気が漂う。　だが、いま乱立する自民党の勉強会は、そのほとんどが「ポスト小泉」に備えたものだ。誰を担ぐのが自分たちにとって最も得なのか。その人はどんな人なのか。その時、誰を仲間にするのがいいのか。自分をどうやって売り出せばいいのか――。酒を酌み交わし、話をして腹を探り合う。携帯電話とメールでいつでもやりとりできるデジタル時代になっても、最後は顔と顔を見合わせて表情を読み、決断する政治の本質は変わらない。　自民党で「勉強会」がクローズアップされたのは、田中派内で竹下登氏が「創政会」を勉強会として発足した時だ。勉強会の名目でスタートさせた創政会は田中角栄元首相と竹下氏の激しい政治闘争を引き起こし、竹下氏は「経世会」と名づけた派閥を結成。自民党総裁の座を射止めた。「勉強するのは当然だ」と語った小渕氏は、その勉強会・創政会の創設メンバーの１人でもあった。　最大派閥として自民党に君臨した竹下派はしかし、派閥分裂を経て自民党を野党に転落させるきっかけをもつくった。小渕氏が竹下氏の後をついだ時は第４派閥。「数の力」で党内を圧倒することはできない。そこで、この派閥が効果的に活用したのが「勉強会」だった。　橋本龍太郎氏の自民党総裁選出馬に備え、軍師役を務めた梶山静六氏は派閥横断の勉強会を２つ、つくった。自らはベテラン組を主導し、中堅・若手組は野中広務氏に仕切らせて「世代」と「派閥」の双方の観点から戦略を組み、党内の多数を形成した。いま、１年半後の「ポスト小泉」をにらんで派閥横断の勉強会が乱立するのは、このときの成功が前例となっている。　橋本総裁の誕生後、小渕氏は派内で当選１回生を集めて週１回、勉強会を開くようになった。「総理になって、何をやるのかが重要だ」。目的ははっきりしていた。権力闘争を生き抜いた政治家たちは、勉強会の活用法も心得ていた。　「政治家たるもの、勉強するのは当然だ」と小渕氏が言ったのは橋本政権の後半に「自社さ」派と「保保連合」派が対立し、両勢力による勉強会が花盛りだったとき。小渕氏はこうも付け加えた。「政治家たるもの、思惑を秘めて勉強会には参加するものだ。そのリスクは自分でとらなきゃいけない。思惑のない勉強会なら、学者や評論家に任せればいい」アサヒ・コムトップへ東京証券取引所１部全体の値動きを示すＴＯＰＩＸ（東証株価指数）の午前の終値は、前日比０．６７ポイント低い１２２５．７７。午前の出来高は６億９０００万株だった。■軽自動車部門